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SNS時代の「私の部族」たち

今回のテーマについて

自分はよくオンラインゲームをプレイしているのですが、所属している中型くらいのコミュニティで派閥問題があったので少し考えてみました。そこは新規加入歓迎のコミュニティで、「固定メンバーを作って遊ばないでね」というルールのもとに運営されています。

社会人のみのコミュニティで、基本的には「ヤバい奴」は居ないので居心地は良いんです。ただ、メンバー固定化の禁止が、後々の派閥問題に発展してしまいました。最終的に派閥問題に関わったメンバーは、引き抜き行為とみなされてBANという制裁を受けていました。こうしたケースは違えど、どこのコミュニティにも起こり得る問題かもしれませんね。

孤独から生まれる小さな王国

どこに行っても「俺たち派」や「私たちチーム」といった謎の団結が生まれるのって、なんででしょうか。実はこれ、ちゃんとした理由があるらしいんです。心理学者の研究によると、人には「どこかに属していたい」という欲求が強いそうで、その欲求が満たされないと新しい派閥を作りたがるんだとか。

コミュニティがないと「仲間ごっこ」が始まる?

社会的アイデンティティ理論によれば、人はグループに属することで「自分らしさ」「自信」を感じやすくなるそうです。でも、普段の生活でそうしたコミュニティがないと、少し焦りが出てきて「とりあえず派閥でも作るか」という発想が生まれるみたいです。「あっちはあっちで、俺たちはこっち」ってなると、なんとなく安心感が得られるとか。

その瞬間、その小さなグループはささやかな共同体。今日もどこかで「俺たち〇〇派」「△△チーム」みたいなコミュニティ未満の結束が生まれてるんでしょうね。

SNS時代の「私の部族」たち

SNSの発達で、こうした派閥はどんどん進化しています。SNS上では簡単に「自分と似た人たち」に出会えるため、ミニ派閥が量産されているわけです。SNSでできる「私たち」は案外脆く、リアルなコミュニティに比べて簡単に崩れやすいのに、それでも仲間意識が欲しくて「私の部族」を作ってしまう。そして、そこがダメになれば次の部族へ…人ってすごいなって思います。

派閥形成の虚しさ?それとも人間らしさ?

こう考えると、派閥って儚いけれど人間らしい行動なのかもしれません。「同じ」がいると安心し、「違う」を排除して一体感を得る。そんな小さな派閥は今日もどこかで誕生しているわけです。そこには必ず誰かの正義が存在しているとも言えるでしょう。

引用元

※「人の所属欲求」に関する研究(Baumeisterら、1995年)
※「社会的アイデンティティ理論」に基づく解説(Tajfel & Turner, 1979年)
※「SNSとアイデンティティ形成」に関するハーバードビジネスレビュー記事(2020年)

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20歳くらいの時は自分の派閥やコミュニティを作るのが楽しかったなぁ。

シュアお願いします!

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