はじめに
タイトルはときに「自分に関係がありそうだ」と読者の関心を引き、引き込む力を持っています。その一方で、「これは自分には関係がない」と読者に割り切られてしまうことも。
結論から述べると、この記事は投資未経験者、つまり資産形成にまったく関心がない超初心者に向けた内容です。
タイトルに【投資・資産形成】なんて付けたら、「まだ自分には関係ない話」と切り捨てられてしまいますからね。
例えば「新NISAで何を買うべきか?」といった具体的な疑問にすら至っていない、まずは無関心の怖さに興味を持ってもらうことを目的としています。
新NISA・iDeCoの裏側
神制度?本当に国が求めるのは自助努力
新NISAやiDecoの魅力を語る前に、この制度の本質を理解しておくことが重要です。
新NISAやiDeCo、その真の意図は「自助努力の促進」に他なりません。これからの日本社会では、すべての老後を公的年金で賄うのは到底無理な話です。だからこそ、国は投資を活用して個人が自分の資産を形成することを奨励しているってわけです。
新NISAやiDeCoの裏の本音
国の「お金持ちへのメッセージ」は明快です。「お金を余らせて寝かせておくのではなく、市場に回して経済を動かせ」というものです。投資に回してもらうことで、資本が国内に循環し、経済が回りやすくなるからです。
※“国内株に限定しなかった”という問題もありますが、一旦ここでは置いておきます。
一方、資産のない層には、「年金の未来は暗いから自分でどうにかしてほしい」という、冷ややかな本音が見え隠れします。「老後は自分の力でなんとかしろ。だから、投資しておけ」と。国はそのために一見お得な税制優遇を提供し、「やる気を出させている」ようにも見えます。
これに関しては上手に“投資に興味が無かった層”から関心を惹きつけることに成功してると思えます。私も今から4,5年ほど前にNISAを耳にして始めました。
国の本音を理解すれば、これは「皆で助け合う制度」というよりかは、「それぞれ自分でなんとかしろ!!」という叫びが透けて見えます。
「お得だから利用して」と優しい顔をしていますが、裏には「それをしないと未来は厳しいぞ」という冷淡なメッセージが含まれてるんでしょうね(笑)
税制優遇に隠れた本音、使わないと損をする理由
やらないと損をするのは誰か?
投資に無関心で、税制優遇を利用しない人は将来の財政に対する備えが不足し、資産形成を他者に頼らざるを得なくなるリスクがあります。新NISAやiDeCoは、その一部始終を無関心なまま通り過ぎることが損失につながることを、ひそかに教えている制度ともいえますね。
「だから、賢い選択をしろ」っていう国からの無言の圧力とも言えますが、やるかやらないかはみなさん次第。国が用意した「最高の制度」を使わず、将来苦労するか、今その圧力に応じて自助を始めるか。それが今の現実かと思います。
現状“やらない理由を探すほうが難しい”とさえ言えます。
私の経験談から
投資を始めてみたきっかけ
私は2020年頃から積立NISAを始めており、当時としては比較的早い方だったと思います。そのきっかけは、友人が「コロナで時間ができたから、積立投資を始めている」と話していたことでした。
その日に、Amazonで高評価を得ていた山崎元さんの著書【難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!】をとりあえず購入し、これが私にとって投資への第一歩となりました。この本のタイトル通り、当時の「何もわからない」自分にはぴったりの導入書でした。今思えば、投資や市場への関心を持つきっかけを与えてくれたのは、この本だったのかもしれません。
残念ながら、山崎さんは今年の1月1日に、能登半島地震の日にがんで逝去されました。しかし、多くの素晴らしい著書を世に残されていますので、投資への興味を持った方にはぜひこの機会に他の著書にも目を通してみてほしいと思います。
盲目的な投資
最初にお伝えしますが、投資にはリスクが伴うのでこれらに正解はありません。
私は主にS&P500という米国市場全体を代表する指数に投資していましたが、その道のりは決して順調ではありませんでした。いくつかの下落相場を経験し、投資を始めた当初は毎日のように資産の増減を気にしてチェックしていたのを覚えています。「アメリカ経済がダメになれば全てが終わる」と半ば盲信し、余剰資金を全てS&P500に投入しました。しかし、その盲目的な姿勢が功を奏し、下落局面では「今がチャンスだ」と捉えては積極的に追加投資をしていました。
今振り返ると、当時の自分は周囲から見ればただの無謀な行為だったのかもしれません。それでも、投資開始から2年ほどでそこそこの含み益を手にしていました。現在のS&P500のチャートを見てもわかる通り、コロナ禍以降で2倍以上に成長しています。
その成長を支えたのはアインシュタイン最大の発明とされる、複利効果です(※リンクは参考情報として貼っています)。この複利の力により、私の予想を上回るペースで資産が増えていきました。
魅力は老後だけじゃない
そこで調子に乗った私は輸入車を一括購入しました。その後株価は一旦下落するもさらに上昇してるので、現金化せずに普通にローンで買えば良かったなとたまに思いますが。
それでも投資による利益で嗜好品を手に入れる喜びを味わえたのは大きな収穫でした。ここでお伝えしたいのは、投資は老後だけでなく「近い将来の楽しみも広げてくれる可能性がある」ということです。
さらに深堀りすると、iDeCoを活用することでサラリーマンの所得控除が増え、貯金しながらも手取り収入が実質的に増えるというメリットがあります。ここで詳しくは触れませんが、興味を持たれた方は先ほどご紹介した書籍やネットでの情報を参考にしてみてください。
実際に書店に足を運ぶのも面白いですよ。収穫感を味わうって大事なことな気がしてます。
タイトルについて
たとえば、老後の生活資金が不足している人が増えているニュースを見ても「自分はまだ大丈夫」と思っているうちに、年金制度の負担が増していき、最終的には自分の生活にも影響が出てくるかもしれません。つまり、「対岸の火事」と見ていたお金の問題が、気づいたら自分の家計にも影響を及ぼすことになるわけです。
「自分には関係ない」と無関心でいると、気づかないうちにその「火」が自分の懐にまで及んでしまう。こう考えると、他人事だと思っている問題が実は「自分の家の火事」になってしまうリスクがあるということですね。
さいごに
ここまで読み進めていただけた方であれば、さらに深掘りする準備が整っているかと思います。NISAやiDeCoといった税制優遇制度の解説は他にも豊富にありますので、ここで重複して触れる必要はないと考えています。この記事がきっかけとなり、投資への第一歩に踏み出せたなら、嬉しい限りです。
もちろん投資にはリスクが伴います。ただ、投資におけるリスクとは「資産が減ること」だけを指すものではなく、「増える可能性」も含んでいることを理解していただきたいです。
どこかで聞いたことがあるかもしれませんが、実は「無関心でいること、それこそが最大のリスク」だと思っています。
「お金無いよー」って喚く人ほど、お金に無関心だったりするよね。
この記事で紹介した本
新NISA対応 超改訂版 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!
投資の“と”の字も分からない超初心者向けです。最初の一歩を踏み出す本としては、非常におすすめです。KindleUnlimited会員なら無料で読めると思います。